2/20母親から『祖母の体調が良くないから地元に帰ってきてほしい』と1通のメッセージ。
そこで俺は察した。もう最後なんだと。
案の定、余命宣告を受けていた。
本当に急な出来事で信じれなかった。
いや、信じたくなかった。
2/22祖母に会いに行った。
俺はいつも通りの振る舞いや会話をしたし、最後だからといって特別変わったことはしなかった。
帰る時間が迫ってきた頃に、祖母から『写真を撮ろう』と。母親と妹の4人で何枚も写真を撮った。
お小遣いも貰った。お小遣いが入った紙には『今日は来てくれてありがとう』の文字。グッと涙を堪えた。
そして帰る時、祖母の顔を見ると涙を流していた。泣かないと決めていたのに涙が溢れてきた。『本当は笑ってお別れしたかったのに、泣かしてごめんね』と。涙が止まらなかった。1番辛いのは本人なのにこんな言葉をかけさせてしまって申し訳なかった。そして、最後に『頑張って』と一言だけ告げて祖母の家を後にした。
今までの感謝の気持ちは伝えなかった。
これが最後だと思いたくなかったから。
そして、3/10『今、息を引き取りました』と妹からのメッセージ。分かっていたけど、心のどこかでまだ生きてると信じたかった。認めたくなかった。1人で涙を流した。
3/15 葬儀に参加した。
身内や親戚、多くの方が参加してくれた。
当然、みんなは涙を流し、別れを惜しんでいた。
何度ももらい泣きしそうになった。
祖母の顔を見る度に泣きそうになった。
だけど、その場にいた俺だけは涙を流さなかった。
笑ってお別れしたかったから。
心の中で『ありがとう』と語りかけながら、祖母の顔に触れた。その時の祖母の顔の冷たさは一生忘れることはないだろう。
最期に約束を果たせて良かった。
本当に今までありがとう。
私事ではありますが、明日3/22に21歳の誕生日を迎えます。今まで以上に感謝の気持ちを胸に歩んでいきます。
新4年 本田彪