2019.10.15
小熊 颯
長くても小熊のメッセージに価値を見出してくれる人だけ読んで欲しいです。
「僕たちはこれまで何のためにサッカーをやってきたのでしょうか。」
いきなり失礼致しました。四年の小熊 颯です。
突然の書き出しでドキッとされたかと思います。ごめんなさい。
というのも僕たち四年生の大学生活でのサッカー生活は残りわずかとなりました。
皆々サッカーを始めた時期は違うにしろ、大学サッカーで最後の最後までサッカーを続けたという意味では、
同じだと思っています。
それはサッカーに対してとても大きな投資をしてきたということです。
投資とは主に、経済において用いられる言葉で、
将来的に資本を増加させるために、今ある資本を投じる活動のことです。
これを僕たちサッカー部なりの言葉に言い換えると、
将来的に得たいゴールの為に、今ある自分自身の資産をゴールの為に捧げること。と言い換えます。
ややこしくなってきましたね。とてもシンプルに言い換えると、
つまり僕たちは、将来の結果の為に、サッカーというものに対してとてつもない投資をしてきたということです。
一番わかりやすいのは「時間」でした。
マルコム・グラッドウェル氏の1万時間の法則をご存知ですか?どんな分野でも、だいたい一万時間程度継続してそれに取り組んだ人は、
その分野のエキスパートになるという経験則です。(1万時間→ざっと1日9時間を3年間費やすと1万時間になります。 (正確には9,855時間)
この法則に基づけば、週6日練習している僕たちであれば既に満たしているでしょう。
それだけ時間というものは貴重なのです。
「時間」というものは素晴らしいもので、お金、知識、技術、経験、人間関係、結果等々あらゆるものに変換できます。
僕たちはその時間を費やして、高い学費と部費を親に払って頂きながら、サッカー部で活動ができています。
それでは最初の質問に戻ります。「僕たちはこれまで何のためにサッカーをやってきたのでしょうか。」
これは僕たちサッカー部の選手にとってはとても辛い辛い質問なんです。
「ただ好きだから、楽しいから」で終わらせられる程軽いものでもないのです。
正直プロになれなかったら意味なんて見出せないのかもしれません。
入部当初からずっとプロを目指してやってきましたが、だんだんと自分の実力に気づいていきます。
そして、プロ選手になることを諦めた日から、今までサッカーの為にやってきたトレーニングや勉強は全て無駄だったのか。そんな劣等感が自分を襲います。
当然周りからは「ここまでやってきた事に価値があるんだよ、凄い事なんだよ」と言われます。
就活でも継続力・向上心という強力な武器になります。
ですが、そんなものサッカーじゃなくても良くないかと思うのです。
ここまでサッカーに対して費やしてきた自分にはもっと何かしらの意味があるはずだと言い聞かせます。
ですが、そんなものは探しても探しても出てきませんでした。
それはただ一生懸命にプロになることのみを考えてサッカーに取り組んできたからだと思っています。
重たい身体を起こして練習場に向かうこと、朝から全力ダッシュを何本もやること、練習後に追い込みの筋トレや自主トレを行うこと
それら全ては「プロになる為」だったからです。
では、プロになって活躍はできなかった今、僕は新たな目標として社会で活躍したいという強い気持ちを持っています。
元々何かで上を目指したいという上昇志向はあったので、
そこに東大に合格するよりも難しいプロの道を目指していたからこそ身についた原動力が加わりました。
それこそが僕がサッカーを最後までやってきてよかった!と思える瞬間です。
そして後輩のみんなに伝えたいことは、
それでもサッカー部として専修大学を背負って闘うなら、とことん本気でサッカーを突き詰めていって欲しいです。
ここで経験した事は決して無駄にはなりません。
サッカー部に所属しているという現状は変えずとも、
いまの考え方や行動を自分なりに少し工夫するだけで、今後得られる結果は何十倍にも変わって行きます。
いまは情報がいつでも誰でも手に入る時代です。スマホを駆使して、沢山の情報に触れて、色んな人の講演や尊敬する先輩の話を聞いてみて、自分のゴールに繋がるような行動を取ってみてください。大学に来てまで、高い学費を払ってまで部活をするのなら、そのくらいの価値を噛み締めて日々を過ごしてほしいと思います。
例えば、講演に行く時間なんかなくたって YouTubeには沢山の方の経験話が見られます。それは授業を90分受けるよりも何倍も価値があるかもしれないよ。
いまの時代を生きる為には自分発信のコンテンツを増やしていくことがオススメです。
頑張ってください。