10月31日。
僕のサッカー人生が終わった。
試合終了のホイッスルが鳴った時、自然と涙が溢れ出てきた。
ここまでサッカーを続けてきた達成感なのか、それともこの仲間たちともうサッカーをできないという寂しさからなのか。
今までの人生で一番不思議な涙だった。
自分の感情がわからなかった。
小学3年生から始めたサッカー。
今思うと、よくここまで続けてきたと思う。
振り返ると、さまざまな経験がある。
テクニシャンでもエースでもない、なんでもない選手だった。
ただ、サッカーが大好きだった。
サッカーで出会った仲間が大好きだった。
自分の人生からサッカーがなくなるのが怖かった。
これらがサッカーを辞めることができなかった理由だろう。
自分のサッカー人生は、本当に仲間に恵まれたと思う。
小・中・高とキャプテンを務めたけど、どのカテゴリーでも素晴らしい仲間達と出会えた。
そしてこの専修大学でも、個性的でクセのある仲間達に出会えた。
サッカーの神様がいるとするならば、これまでのサッカー人生で素晴らしい仲間達に出会えたことを感謝したい。
そして、自分のサッカー人生の最後をともに過ごしたBチームのみんな。
本当にありがとう。
2年生の時、このカテゴリーから逃げた自分を受け入れてくれたこと。
このチームでチャンピオンシップを目指して本気で戦えたこと。
ゴールを決めた時みんなで喜んだこと。
負けた時、みんなで悔しい思いをしたこと。
練習終わりの、内容がないくだらない会話。
すぐジュースを賭けたがるバー当て、とりかご。
全てが一生忘れられない思い出。
俺のキック力に負けて引退間近で怪我をした隼稀。
最後、劇的ゴールを決めて最高の引退試合にしてくれた海大。
4年間アラームに負けまくって、たくさん寝坊した亮。
全然守備しないのに口だけは達者な健吾。
デカくてうるさいけど、めちゃめちゃ止めてくれる加茂。
怪我ばっかだったのに、最後の最後でボランチにコンバートした高原。
言い訳ばっかで、靴擦れに負けてたヒデ。
ディマリアと見間違えるほどの左足を持ってる船間。
いつまでたっても小学生みたいに走りまくる将也。
プライドだけは誰にも負けない、顔が大きい陽介。
当分顔見てないから忘れちゃったけど、真面目で努力家の郁也。
誰よりもふざけて、誰よりも熱い男で、誰よりも点取る竜祈。
最高の仲間達だった。
このサッカー人生に悔いがあるとするならば、一回ぐらい全国行きたかったなぁ。
中学、高校ではあと一勝すれば全国。
大学ではあと一つ順位が上だったら、チャンピオンシップ。
今でも悔しいと思う。
でもこれがサッカーだった。
下手くそで特別な選手じゃない自分が、ここまでサッカーを続けてこれたのは決して自分一人の力ではなかった。
共に戦ってきた仲間。
たくさんのことを教えてくれた指導者。
自分のサッカーを応援してくれた友達。
何不自由なくサッカーを続けさせてくれた両親。
すべての人たちに感謝している。
サッカーに出会えてよかった。
サッカーを続けてきたよかった。
それぞれの道に進むけど、みんなに負けないように頑張ろうと思う。
最高のサッカー人生だった。
ありがとう。