16年間のサッカー人生、振り返ってみると決して楽なものではなかった。特に大学での4年間は怪我に苦しみ、まともにサッカーができなかった。
怪我でまともにプレーしたのは4年間のうち、合計して1年分くらいだと思う。それくらい長くて辛かった。医者に、もう治らないから一生その怪我とは付き合っていかなければならないと言われた時はどん底に落ちた気分だった。本気でグラウンドに行きたくない時期もあったし、辞めようと思った時もあった。
だが、そんな自分をもう一度やる気にさせてくれたのはチームメイトだった。みんなが試合に出て活躍している姿、早く復帰しろよと声を掛けてくれたり、相談に乗ってくれたり。本当に自分は周りに恵まれているんだなと感じた。
最初で最後の90分出場した引退試合、産業能率大学戦は自分にとって本当に忘れられない試合になった。前日の夜、緊張どころか試合に出れるというワクワク感で寝るのが少し遅くなった。
試合中は興奮していて覚えていることが少ないが、これだけは覚えているというものがある。それは、試合中に「まだ試合が終わってほしくない」と思ったということだ。今までサッカーをしていてそんな感情になったことは一度もない。どうしてそんな感情が生まれたのか今考えても分からないが、心の底からサッカーを楽しんでいたのは間違いないと思う。今まで散々怪我に苦しみ、試合もなかなか出れず悔しい思いばかりしてきたが、この試合が終わった瞬間、今まで折れずに続けてきてよかった、報われたと本気で思えた。サッカーの神様がいるならば、最後の最後で勝利という形で微笑んでくれたなと、4年の意地を見せれたなと本当に嬉しかった。
Bの4年のみんな、本当に4年間ほぼ変わらないメンバーで過ごしてきたな(笑)本当に一人一人色があって、面白くて、クセが強くて、そんなみんなと一緒にサッカーができてもう悔いはないです。
みんなこれからの人生それぞれの道に進むけど、またどこかで会って笑い合える気がします。
俺らはまだ引退試合残ってるからみんなちゃんと体動かしといてな!
たくさんの人に感謝。
ありがとうございました。
高原駿介