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2014.06.18
安藤 駿
マラカナンの悲劇

4年の安藤駿です。

現在、ブラジルワールドカップが行われています。その中、開催国であるブラジルの優勝に対する想いは特別なものがあると思います。その理由のひとつとして「マラカナンの悲劇」が挙げられます。

1950年7月16日、ブラジル・リオデジャネイロの世界最大のサッカー場であるマラカナンスタジアムは、20万人の大観衆で埋め尽くされていました。
第4回FIFAワールドカップ・ブラジル大会の決勝ブラジル対ウルグアイのゲームが行われたのです。
この大会でブラジルチームが優勝するのは「当然のこと」と見られていました。このことが、当時のブラジル代表チームにとって大変なプレッシャーになったのだと思います。
ここまで、7点6点と大量点で勝ってきたブラジルチームですが、この試合では中々得点できません。後半2分にようやくブラジルが先制、優勝への期待が高まりました。
しかし、ウルグアイは後半21分に同点とし、後半34分に逆転ゴールを決めて2対1とリード。試合はこのまま終わり、ウルグアイが2度目のワールドカップ制覇を成し遂げたのです。

試合の終盤には悲鳴が響き渡っていたマラカナンスタジアムは、試合終了と同時に水を打ったように静まり返りました。場内では、観客2人がショック死、2人が自殺し、20人以上が失神したと伝えられています。
ラジオ放送されていたようですから、ブラジル全土ではもっと多くの死者が出ていたと言われています。

この試合で、ブラジル代表チームは白いユニフォームを着ていました。この悲劇を二度と思い出したくもないということでしょう、ユニフォームの色が変更されたのです。現在の黄色いユニフォーム・カナリア軍団の始まりです。W杯5回の優勝をもってしても「マラカナンの悲劇」は購われていないように感じられます。それ程に、この悲劇は重いのです。

1950年の「マラカナンの悲劇」を過去のものにするための大会が、2014年のブラジル大会です。
たとえ、FIFAランキングがブラジル史上最低の22位に沈んでいる現在でも、ブラジル代表チームは「絶対に優勝する」覚悟で、ワールドカップ・ブラジル大会に臨むものと思います。
そして決勝の会場は、同じマラカナンスタジアムなのです。

以上です。ありがとうございました。

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